2025/09/28
社長
元バンドマンが息子にベースを買ったった
こんにちは。元パンクロッカー三宅です。
パンクロッカーって言うより、もうこれ武装戦線じゃん?(伝われ)
青春時代はパンクロックに傾倒し、ベーシストとしてバンド活動に勤しんでいたわけですけども、今や楽器に触れることもなく30年以上が経ちました。
当時はベースの腕前なんかどうでも良くて、また楽器の品質もどうでも良くて、ロックに大事なのはそのソウルであり、メッセージを伝えることを第一義としておりました。
ラブ&ピースだったり、反戦、反体制という思想強めの主張を歌に乗せ表現すること。それが一番重要でした。
いわゆる左派的な思想ですが、若気の至りってやつですなぁ~(遠い目)
でもそんな若かりし時分に、ある日ふと思ったのです。気付いたのです。
ジョン・レノン(ビートルズ)ほどの世界的ビッグスターがラブ&ピースを歌っても世界は相変わらず戦争やってる。
ジョン・レノンでも止められやしない戦争を俺ごとき田舎者のバンド活動で止められるのか?無理じゃね?
世界を変えたいなら政治家になったほうが早くね?
もしくはちゃんと選挙に行ったほうがまだ可能性が有るんじゃね?ってね。
とは言え、諦観の末にバンド活動を辞めたわけじゃありません。
バンドメンバーが社会人になり、自然消滅的にやめただけです。
まあ、そんなグリーントランスフォーメーションな昔話はどうでもイイんですけども、やはり血を受け継いでいるのか、17歳の息子も音楽や楽器に興味を持っておりましてね。
これまでに、キーボード、アコースティックギター、エレキギター、電子ドラムと興味を持ってくれたので、全部買いました。もちろん中古の安いやつ。
音楽に理解のある親ってやつですわ。
私が中学生の頃に初めて楽器・ベースを手に入れたのですが、先輩から3,000円で譲り受けた安物の中古品でした。
生涯において自分のために買った楽器はこの中古ベースのみです。
それに比べたら息子は天国ですよ。羨ましい。
で、先日ついに息子がベースを買って欲しいとお願いしてきまして。
もちろん元ベーシストとしては断る理由はありませんが。。
ってか息子よ、飽きが早すぎない?どんだけ楽器買うねん?
昔はお金が無くて、高価なベースなんて自分のお小遣いじゃとても買えなかった。
ロックは楽器の良し悪しじゃねー!ソウルだ!
そう言い張ってはいましたが、やっぱりフェンダー社のプレシジョンベース(通称プレベ)が欲しかったのです。
憧れのベースだったのです。
「お父さん、ベースは何を買ったらいいかな~?」
「それはもう決まり切ってる。フェンダーのプレベ一択。それ以外には考えられない。
初めて持つベースとしては生意気だけど、お父さんも久しぶりにベースを弾きたいし。
なに可愛い息子のためだ、今回は奮発したるわ~。
フェンダーのベースなら一生モンだしな。任せとけ!」
買う前から既に心は決まっていました。
あの頃は手の届かなかった念願のフェンダー・プレベを今こそゲットするんだと。
叶えられなかったフェンダー・プレベでの演奏、その夢を息子に託すんだと。
フェンダーとはいえ、新品じゃなくあくまで中古品ですからね。
3万円もあれば余裕で買えるでしょ!と某中古ショップへ入店、楽器コーナーへ。
あった、あった!フェンダープレベ!!
さてさて、気になるお値段はと。。
ッッ、88,000円!!??
。。。
。。。。
え?
中古ですよ?結構ボロいのにマジで?
高すぎぢゃない?!
価格を見た瞬間、驚きと怒りのあまり一瞬パンクロッカーに戻ってしまいました。
取り乱してすみません。
「息子よ。お前に伝えておきたいことがある。ロックはな、楽器の良し悪しじゃねーんだよ!
大事なのはそのソウルなんよ!伝えたい想いなんよ!メッセージなのよ!
この88,000円とか腐りきった商業主義、金カネかねと堕落しきった拝金主義をお前のロックでぶっ壊してやろうぜ!!」(byパンクロッカー三宅)
というわけで、ベースなんざ安物で十分。ああ、十分だ。
だいたいお父さんですら3,000円の無名のベースだってのに、初心者の息子がフェンダーなんか贅沢すぎだろ!
100年早いんだよ!(お金のためなら主張をすぐ曲げる腐りきった拝金主義野郎)
【今回11,000円で購入したベース】
さて、飽き性の息子ですが、今回のベースは続くのでしょうか。
わたくしが昔着ていた革ジャンを息子が受け継いでライブをする、そんな未来がいつかあるのかなぁ?
~終~